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自分も当てはまる?糖尿病になりやすい人の特徴

  • 糖尿病について
スナック菓子を食べる女性

「糖尿病ってよく聞くけど、私に限ってそんなことないよね」

「糖尿病っておしっこが甘くなるだけでしょ?」

「糖尿病って、名前だけだとよくわからないし、面倒くさいから何となく嫌だ」

こんなことを考えたことはありませんか?

 

実は「糖尿病」や「糖尿病予備軍」と言われている人は、国内に男性19.7%、女性10.8%が該当すると言われています。

参考:厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査報告 結果の概要

 

この記事を読んでいるあなたにとっても、身近にある病気と言えるでしょう。

 

糖尿病は放っておくと手足がしびれたり、失明したり、腎臓が傷んで週に何度も透析を必要とする身体になってしまう危険性があります。

また、脳梗塞や心筋梗塞などの原因にもなり、万病の源とも言えるでしょう。

この記事では、糖尿病になりやすい傾向をご紹介します。

 

糖尿病になってしまう原因

どうして糖尿病になってしまうのでしょうか。

子どもでもわかる、簡単な説明をしましょう。

食事を摂ると、腸からエネルギーの素になる栄養を吸収します。

この一つである糖分は、血液に溶けて全身を回ります。

 

血液の糖分がいつもより高い状態をすい臓が感じ取ると、インスリンを多めに分泌します。

その結果、糖分は肝臓や筋肉に貯蓄されます。

余った糖分は中性脂肪に変えられて、脂肪組織に蓄えられます。

 

間食などの影響で、漫然と血液中の糖分が高い状態が続くと、すい臓が鈍感になってインスリンを分泌しにくくなったり、インスリンを出しすぎて疲れてしまいます。

こうして血糖が下がらない状態が続くことが「糖尿病」なのです。

ちなみに糖尿病になると、尿に糖分が溢れ出て尿が甘くなります。

 

実際に17世紀には、糖尿病の症状がある患者の尿が甘いことから、「糖尿病」の名前が用いられるようになったのです。

参考:赤沼安夫ら 糖尿病の歴史 日本内科学会雑誌 第91巻 第4号・平成14年4月10日

 

つまり、漫然と血糖が高い状態が続くと、糖尿病になってしまうのです。

 

糖尿病になりやすい人の特徴

では、糖尿病になりやすい人とはどのような人でしょうか?

先ほど説明した、糖尿病の原因の視点からイメージしてみましょう!

 

  • 血糖が高い状態が続いている(お菓子やジュースなどを頻繁に摂っている人)
  • すい臓の能力がもともと低い(遺伝や生まれつきの病気の人)
  • 肝臓の処理能力を超えている(大酒飲みや、脂肪の多い食事を好む人)
  • 筋肉にこれ以上糖分を貯蓄できない(運動不足の人)
  • 中性脂肪に変えられた糖分をすでに抱えている(肥満や過食の人)

 

原因がわかると、糖尿病になりやすい人のイメージはつきやすいですね。

このほかにも、喫煙や高血圧症、ストレスも糖尿病の発症の引き金と言われています。

 

ふだんの生活で注意すべきポイント

糖尿病になりやすい人のイメージがついたので、次は普段の生活で注意すべきポイントについて挙げていきましょう!

糖尿病は代表的な「生活習慣病」です。

まずは生活習慣を見直すことが、糖尿病予防の第一歩となります。

 

  • 適度な運動を習慣的に行う
  • 過食、飲みすぎは控える
  • コレステロールの多い食事は控える
  • 脂質は動物性より青魚系を積極的に摂る
  • 高血圧症の場合は塩分を控えたり、十分な内服コントロールをする
  • 禁煙

  • 適度にストレスを解消させる

 

これらが大きなポイントと言えます。

 

食事はとくに要注意

生活習慣の改善の他に、糖尿病では食事の工夫も重要になります。

まずは、漫然と血糖が高い状態を作らないことが大切です。

 

例えば間食を控える、ジュースをやめるなどがわかりやすいでしょう。

しかしお菓子が大好きな人にとっては、人生の楽しみが奪われてしまうのも事実です。

ある程度譲歩するなら、「食事と食事の間にエネルギーとなるものを摂取しない」ことでしょうか。

食事と一緒にたしなむ程度のお菓子であれば、まだ許容範囲でしょう。

 

また、食事の間の飲み物としてコーヒーや紅茶を飲む場合に、「砂糖やクリーム、牛乳などエネルギーに変わるもの」を加えずに、ブラックやストレートで飲むといった工夫も必要です。

基本的に、水分摂取はお茶や水にしましょう。

 

他には、糖尿病に大きな影響を与える「高血圧」や、「動脈硬化」を食事から予防するのも大切です。

食後の血糖が急激に上がると動脈硬化になりやすいため、「食事は野菜から摂取する」、「食物繊維の多いもの、キノコや海藻などを摂取する」、「早食いをしない」などを心がけましょう。

具体的には、主食を白米から玄米に置き換える、海藻サラダなどの副菜を加えるなども良いですね。

 

糖尿病の初期は無症状

糖尿病の原因や、具体的な予防方法についてお話しました。

糖尿病の初期は無症状のことが多いです。

初期の状態から少し悪化すると、「のどが渇く」、「尿の回数が増えた」、「疲れやすい」などの症状が見られます。

 

定期健診を受けるほか、気になる兆候があれば、早めに医療機関に相談するのも良いでしょう。

糖尿病を予防することで、健康な身体の維持にもつながります。

毎日をよりイキイキとしたものにしましょう!

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