“ そもそもどんな病気? ”
糖尿病とは
血糖値が常に高い状態を
「糖尿病」と言います
私達の普段の食生活においては、ご飯やパン、麺類などの炭水化物が含まれているのが一般的です。炭水化物に含まれる糖分は、体内でブドウ糖(グルコース)になります。血液中のブドウ糖の数値を表したものが血糖値です。そして、血糖値が様々な要因により、継続的に高いままになっている状態を糖尿病と呼びます。
DIABETES
“ そもそもどんな病気? ”
私達の普段の食生活においては、ご飯やパン、麺類などの炭水化物が含まれているのが一般的です。炭水化物に含まれる糖分は、体内でブドウ糖(グルコース)になります。血液中のブドウ糖の数値を表したものが血糖値です。そして、血糖値が様々な要因により、継続的に高いままになっている状態を糖尿病と呼びます。
“ どうして血糖値が高くなるの? ”
血中のブドウ糖は、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンの作用によって私達の体を動かすエネルギーとなります。つまり、インスリンのおかげで、食後血糖値が急上昇しても数時間後にも元の値へと戻ってくれるのです。
しかし、何らかの要因でインスリンの働きが悪くなったり、インスリンの分泌量が足りなかったりすると、ブドウ糖は細胞の中に入ることができません。つまりエネルギーとして利用されず、血液中にどんどん蓄積してしまうというわけです。
1
食事で摂取した糖質が体内で分解されてブドウ糖になり、血液中に運ばれる
2
すい臓からインスリンが分泌される
3
インスリンの働きにより、ブドウ糖を細胞の中に取り込まれ、エネルギーとして利用・貯蔵される
4
血糖値(ブドウ糖の濃度)が下がり安定する
1
食事で摂取した糖質が体内で分解されてブドウ糖になり、血液中に運ばれる
2
すい臓からのインスリン分泌が障害される。または分泌されるが、インスリンの働きが悪い
3
インスリンの量が十分でない、またはインスリンの働きが悪いため、ブドウ糖を細胞にうまく取り込めない
4
ブドウ糖が血液中にたまり、血糖値が上がったままになる
“ 血糖値が高いと何が悪いの? ”
血糖値が高いとどのような問題が起こるのでしょうか?高血糖状態が続くと、体は大量に活性酸素を発生させて血管や細胞を破壊し始めます。そのため、全身の臓器にさまざまな悪影響を及ぼすのです。特に、神経や目や腎臓は影響を受けやすく「3大合併症」のリスクが高くなります。
“ 原因によって分類される ”
個々人の体質、遺伝、生活習慣などによって糖尿病はいくつかの型に分類されています。詳しく見ていきましょう。
1型糖尿病
膵臓内のβ細胞が破壊されることで、インスリンの産生が損なわれる疾患です。突如発症する「急性発症型」や数ヶ月から数年かけて徐々にインスリンが作られなくなる「緩徐進行型」に分かれます。どちらの場合もインスリンの分泌が極度に低下するため、重篤な症状を引き起こすリスクが高まります。
根本的な要因はまだ明らかになっていません。一説によると、体の免疫系統にトラブルが起こることで、β細胞を攻撃してしまう自己免疫反応によるものと考えられています。
下記のような症状が特徴的です。
2型糖尿病
日本人に最も多いタイプの糖尿病です(糖尿病患者全体の90%以上)。インスリンの分泌自体が極端に低下・もしくは消失する「1型糖尿病」とは異なり、インスリンの分泌が低下したり、効きが悪くなったりします。初期段階では自覚症状がほぼありません。
加齢や遺伝的要因もありますが、過食、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣の乱れも大きく関係しています。
初期の段階では自覚症状がまったくないことが多く、症状があらわれるとしても、非常にゆっくり、少しづつあらわれます。
妊娠糖尿病
妊娠中のホルモンバランスの変化により血糖値が高くなることを「妊娠糖尿病」と言います。自覚症状はほとんどありませんが、高血糖状態が続くと、早産、妊娠高血圧症候群、羊水過多などのリスクが指摘されています。また、難産、新生児低血糖など胎児への合併症リスクがあることも明らかになってきました。
妊娠糖尿病の根本的な発症要因はわかっていません。ただ、妊娠中は胎盤からインスリンの働きを抑える物質が発生し、血糖値が上がりやすくなると言われています。つまり、妊婦さんなら誰でも血糖値が上がりやすい傾向にあるので、注意して数値を見ていく必要があります。
高血糖であること自体では症状はほとんど出ないですが、母児ともに様々な異常に繋がる可能性があります。
その他の型
内分泌疾患・膵疾患・肝疾患などの各種疾患、薬(ステロイドなど)による副作用、インスリン作用の伝達が働かないといった遺伝的要因などがあると、糖尿病を併発することがあります。基礎疾患が改善すれば、糖尿病も合わせて回復する場合もあります。