太りそうで気になるチーズの糖質!食べ過ぎには要注意
- 糖尿病について

お酒のおつまみや、洋食にとても相性の良いチーズ。
カロリーが高めなので、ダイエット中だからと避けている方も多いかもしれません。
また、減量はしていないけれど、健康志向のために糖質制限している方の中にも、チーズを避けている方がいるかもしれません。
糖質制限されている方にとって、チーズは避けた方が良い食材なのでしょうか?
この記事ではチーズの糖質や栄養、体への良い影響についてご紹介します。
チーズの糖質と種類による違い
チーズは糖質制限中の人に向いている食べ物なのか?
その疑問にお答えします。
答えは「向いている」です。
なぜ向いているのか、まずは主なチーズに含まれる糖質について比べてみましょう!
<チーズの種類と、100gあたりの糖質を含む炭水化物量>
- プロセスチーズ:1.3g
- パルメザンチーズ:1.9g
- クリームチーズ:2.3g
- モッツァレラチーズ:4.2g
- マスカルポーネ:4.3g
ごはん100gに含まれる炭水化物が33.9gであることを考えると、チーズの炭水化物は少ないことがわかります。
100gあたりだとイメージがつきにくいのですが、例えばプロセスチーズであれば、薄いスライスチーズ1枚が16gで、糖質は0.0~0.5gになります。
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このように、チーズは糖質制限中の人に向いている食品と言えます。
チーズに含まれる栄養素
糖質が少なく魅力的なチーズですが、魅力はそれだけではありません。
実は、チーズはたくさんの栄養素が詰まった宝箱なのです!
例えば、プロセスチーズにはビタミンA、B、E、葉酸などが含まれていますが、特にビタミンB12が多く含まれています。
ビタミンB12には貧血の予防効果があります。
体にとって必要なビタミンですが、植物性食品には含まれていません。
ビタミン摂取を目的にサラダをよく食べている方は、いつものサラダにチーズをプラスしてあげると、よりバランスよくビタミンを摂取することができるでしょう。
また、チーズケーキに使われることで知られているクリームチーズには、ビタミンA、B、E、K、葉酸やパントテン酸など、多くのビタミンが含まれています。
チーズケーキになると糖質が増えてしまうのが難点ですが、自分へのちょっとしたご褒美にチーズケーキを選ぶのも良いですね。
気になるチーズの脂質
チーズには、少なめの糖質、豊富なビタミンの他に、たんぱく質や脂質が多く含まれています。
特に、チーズは牛乳に含まれる多くの成分がぎゅっと濃縮されていて、脂肪分も他の乳製品より多いです。
健康のためにチーズを食べる人は、同じ目的でヨーグルトを食べる人より少ないですよね?
実はこれ、とてももったいないのです!
チーズの脂質は、血中コレステロール濃度に影響を与えない、もしくは低下させるという結果が、いくつかの研究で報告されています。
その研究の多くは、同じ乳製品であるチーズとバターで比較したものであり、チーズが優れた脂質を含んでいることを証明しています。
またチーズには、メタボリックシンドロームの大敵である、内臓脂肪の過剰な蓄積を抑制する効果があり、内臓脂肪の質を良い状態にしたり、心臓病の原因の1つになるとされている、異所性脂肪の蓄積を抑制する効果もある、と言われています。
このように、脂質の観点から見ても、チーズはとても魅力的な食べ物です。
チーズのたんぱく質は病気の予防にも相乗効果あり!
次はチーズのたんぱく質について注目しましょう。
乳製品であるチーズには、もちろん多くのたんぱく質が含まれています。
プロセスチーズであれば、たんぱく質は1枚あたり3.4g含まれています。
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実はこのたんぱく質には、アンチエイジングにも優しいものが多く含まれているのです。
乳たんぱく質を分解したことで得られるペプチドの中には、良い作用を持つものがいくつか報告されています。
例えば、ゴーダチーズには高血圧の予防作用、エダムチーズにはアレルギーを引き起こすたんぱく質の吸収の抑制作用、カマンベールチーズにはアルツハイマー予防効果があると言われています。
参考:日暮聡志.チーズの抗メタボリックシンドローム効果-ラットにおける脂質代謝改善効果の検証-,Milk Science,Vol64 No1,43-48(2015)
また、老化の一因と言われている、細胞を攻撃するフリーラジカルという成分を少なくする作用をもつポリフェノールも含まれています。
参考:山田正子ら.ナチュラルチーズのポリフェノール量とラジカル消去活性,東京家政学院紀要,第59号,91-495(2019)
このように、チーズは体に良いたんぱく質を多く含んでいる、効率の良い食品なのです。
カロリーや塩分に気をつけて適度な量を
チーズはとても魅力的な食品です。
しかし、食べすぎには注意しましょう。
多くの方がご存じの通り、チーズのカロリーは高いです。
なので、年齢やBMI、運動量などに合わせたカロリーになるように調整を行いましょう。
また、チーズによっては塩分が多い点も注意です。
せっかく良質の脂質を摂取して動脈硬化予防の効果を狙っても、塩分を摂取することで血圧が上がってしまえば、動脈硬化の原因につながってしまいます。
さらに、人によっては乳糖不耐症などを持っている場合もあります。
少量の乳糖摂取は良くても、多量の摂取によって、下痢や消化不良を起こすことがあるので注意が必要です。
いかがでしょうか。
チーズの栄養や魅力的な効果について深堀りしました。
バランスを取りながら、栄養たっぷりのチーズを我慢せずに楽しみましょう!