餅の食べ過ぎは糖質の摂り過ぎ?食べる時の注意点
- 糖尿病について
冬のキャンプでストーブを囲んでぽかぽか、そんなときに無性にお餅を食べたくなりませんか?
薄切りにしてお鍋と一緒に食べる方も多いでしょう。
また、いろいろな料理サイトやSNSの影響で、お餅の活用レシピがたくさん紹介されていますね。
お餅は知っての通りもち米が原料なので、カロリーと糖質は高めです。
そこで今回は、お餅のカロリー、他の主食との比較や、食べ方の工夫などを中心に解説します。
糖質制限中でもお餅を食べたい!という方のために、お餅の食べ方の工夫についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
餅の糖質や栄養素
まずはお餅の糖質やカロリーなどについてご紹介します。
お餅100gのカロリーは236kcal、炭水化物は52.6g、たんぱく質は1.9gです。
炭水化物のうち食物繊維が0.6gとかなり少ないため、表記されている炭水化物は、糖質とほぼ同義と考えても良いでしょう。
一般的な切り餅は、1つあたり50gなので118kcal、丸餅は35gなので82.6kcalになります。
参考:サトウのまる餅パリッとスリット 400g – サトウ食品
ご飯やパンなどの主食と比較
では、お餅はお米やパンなどの主食と比較するとどうでしょうか。
一般的なレトルトパックご飯は、一食200gで294kcal、炭水化物は67.8gあります。
食パン100g (6枚切りであれば約1枚半)であれば263kcal、炭水化物は45.6gです。
つまり、お米や食パン1食分のカロリーと同等のお餅は、切り餅で2個分くらいになりますが、同じカロリーでも炭水化物(ほとんどが糖質)の量は1.5~2倍になります。
参考:山崎製パン | 商品情報 | 商品情報[食パン] | 超芳醇
餅と一緒に食べるとよい食材
同じカロリーでも、糖質が多いお餅。
それでもどうしても食べたいときはどうしたらいいの?
そんなお悩みにもお答えします。
食物繊維のうち、水溶性食物繊維を多く含む食品と一緒に食べると、糖質の吸収を穏やかにし、急激な血糖値の上昇を防ぐことができます。
つまり、太りやすい体質になることを避けられます。
水溶性食物繊維には下記のようなものがあります。
<水溶性食物繊維>
- ペクチン:野菜(特に根菜類)や果物など
- アルギン酸など:こんぶなどの海藻類
- βグルカン:キノコや大麦など
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18~64歳において食物繊維を10~14g以上摂取することが目標とされています。
参考:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
しかし、令和元年に実施された国民健康・栄養調査によると、食物繊維の総量としては目標となる量をほぼ摂取できているものの、不溶性の食物繊維の割合が高くなっており、水溶性の食物繊維は3g程度しか取れていないことが示されています。
これらを踏まえると、お餅を単体で食べるよりは、お餅を主食代わりにしつつ副菜を上手に摂ると一石二鳥です。
副菜にはきんぴらゴボウや昆布巻き、海藻やキノコのマリネなどを合わせると良いでしょう。
お餅への味付けを工夫したいのであれば、おろし大根と醤油を合わせたみぞれ風のお餅もおすすめです。
もちろん、お雑煮として食べるのも良いですね。
餅のメリット
おいしいけれど糖質が高く、食べるのに工夫をした方がいいお餅。
でも、難点だけではありません。
お餅の良いところも紹介しますね。
お餅はとても腹持ちが良い食品です。
もち米は白米(うるち米)と違い、アミロペクチンという消化酵素が浸透されにくいデンプン質が20%程度含まれています。
このため、胃腸により長くとどまり、白米に比較するとゆっくり吸収されます。
糖分も時間をかけて吸収されるので、試験勉強やテストなど、今日は気合を入れて頑張りたいな、という日にはぴったりの勝負メシと言えるでしょう!
餅を食べる時に注意してほしいこと
これまでに、お餅の糖質の多さや食べ方の工夫、腹持ちについてお話しました。
最後に、これらを踏まえて、お餅の食べ方の注意点をまとめましょう!
①お餅を食べる量
お餅は糖質が多いので、食べる量は1食あたり切り餅2個まで、など量を決めましょう。
切り餅2個がご飯お茶碗1杯くらいになります。
②お餅の食べ合わせ
なるべくお餅単体ではなく、主食の代わりとして食べましょう。
その際は根菜や海藻、キノコを使った副菜を選びましょう。
③お餅の味付け
甘い味付けが好まれがちなお餅ですが、お餅自体に糖質が多いので、なるべくそのほかの味付けを選びましょう。
醤油と海苔の組み合わせ、根菜と合わせるなら大根おろしを添えるのも良いでしょう。
きな粉は大豆製品なので、たんぱく質摂取の視点では良いのですが、きな粉は砂糖や黒蜜と合わせることが多い点と、水溶性食物繊維が少ない点を考えると、合わせる味付けとしては悩ましい部分があります。
④その他
お餅は粘着力が強いので、のどに詰まった場合に咳などで吐き出すのが難しいです。
一口大に切るなどの工夫をすると安全です。
いかがでしょうか。
お餅が好きだけれども、糖質やカロリーが気になるという人にとって、もっとお餅を楽しむ幅が広がるといいですね。