コラム

COLUMN

カテゴリー:

バナナと血糖値の関係とは?効果的な食べ方と注意点

  • 糖尿病について

日本で最もよく食べられている果物「バナナ」。

皮を剥くだけの手軽さや、健康にいいというイメージから人気のある果物です。

その一方で、「甘いから糖尿病には良くないのかな?」と心配になる方も多いでしょう。

 

今回はバナナの栄養価や、糖尿病との関係について解説します。

おすすめの食べ方も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

バナナの栄養

バナナにはどんな栄養素が含まれているのでしょうか?

 

よく注目されるのが糖質量。

100gあたり約19.4g含まれています。

これは果物の中では比較的多い数値です。

 

しかし糖質以外にも、バナナには様々な栄養素が豊富に含まれています。

まずはビタミンB群。

エネルギー代謝に欠かせず、免疫機能の維持や疲労感軽減にも役立つ栄養素です。

特にビタミンB6はバナナ約1本分で1食分の目標量を補えます。

ビタミンB6はたんぱく質からエネルギーを生み出す時に必須のビタミンなので、摂取不足には注意しましょう。

 

また、モリブデンもバナナ約1本分で1食分の目標量を摂取できます。

モリブデンは腎臓や肝臓にある微量ミネラルです。

血液中の鉄が不足したときに、肝臓に蓄えられている鉄の運搬をサポートすることで、造血を促します。

そのため、鉄が不足することで起こる鉄欠乏性貧血の予防効果があります。

さらにバナナは他の果物と比べて、マグネシウムの含有量が多いことも特徴です。

 

マグネシウムはカルシウムの「ブラザーイオン」とも呼ばれ、ともに影響し合いながら骨の健康を維持しています。

しかしマグネシウムは、ストレスを感じると体外への排出量が増えてしまうため、現代人に不足しがちな栄養素と言えるでしょう。

このようにバナナには、私たちの健康維持をサポートする栄養素がたくさん含まれているのです。

 

バナナと血糖値の関係

健康に良い栄養素が含まれていても、「糖質が多いと糖尿病を引き起こしてしまいそう」と心配ですよね。

糖尿病予防の基本は、急激な血糖値の上昇を抑えることです。

 

実はバナナは食後の血糖値の上昇が緩やかな食べ物だと言われています。

その秘密はバナナに含まれている食物繊維です。

糖質と一緒に摂ることで、糖質の消化吸収スピードが緩やかになる効果があります。

その結果、血糖値の急激な上昇を抑えられ、血管へのダメージも軽減できるとされています。

 

さらにバナナの糖質の種類にも注目してみましょう。

ブドウ糖、果糖、ショ糖など様々な種類の糖質を含んでいて、それぞれ消化吸収される時間が違います。

つまり、すぐエネルギーになる即効性と、ゆっくり消化される持続性、両方の性質を持っているため、バナナは腹持ちがよく、運動のためのエネルギー補給にピッタリなのです。

 

以上の理由から、バナナは必ずしも糖尿病予防の敵ではないようです。

むしろ上手に利用することで、糖尿病予防の為の血糖値コントロールや、運動のサポートに役立つ食材と言えるでしょう。

 

バナナを食べる時の注意点

ここまでバナナの健康効果を見てきましたが、食べるときには注意も必要。

一番気をつけなければいけないのは、ずばり「食べすぎ」です。

 

バナナ1本は100gで約90キロカロリー、食パン6枚切りの約1/2枚分です。

これは果物の中ではダントツに高く、1日に何本も食べていればカロリーオーバーになりかねません。

さらに食べ過ぎは糖質の摂りすぎにつながり、血中の中性脂肪の増加も引き起こすと言われています。

では、1日に食べていいバナナの量はどれくらいなのでしょうか?

 

厚生労働省・農林水産省によると、1日の果物摂取量は200gが推奨されています。

バナナだけではなく、他の果物もバランスよく食べることが大切です。

そのためバナナは1日1本(可食部で約100g)が一つの目安となります。

 

また日本糖尿病学会では、糖尿病の方でも1日80キロカロリー程度(約みかん2個分)の果物摂取が推奨されています。

医師から制限の指示がなければ、適切な摂取量を守ることで、糖尿病の人も果物を楽しむことができるということです。

 

より効果的な食べ方

せっかく健康のためにバナナを食べるなら、より効果的な食べ方を実践してみましょう。

ポイントは「食べるタイミング」です。

 

1日を元気に過ごしたい人は、朝食にバナナを食べるのがおすすめ

 

人は寝ている間にも、エネルギーやミネラルなどを使用しているため、起きた時は栄養素不足の状態です。

バナナには豊富な栄養素が含まれているため、手軽に補給ができる点が魅力的。

特にブドウ糖が多く含まれているため、活動のためのエネルギーもしっかりチャージできます。

よく運動する人なら、ぜひエネルギー補給にバナナを利用しましょう。

運動する30分ほど前に食べると、持続的なエネルギー源になるため、運動効果を高めることが期待できます。

また、運動後30分以内に食べた場合は、筋肉の修復や疲労回復にアプローチすると言われています。

 

ストレスを軽減したい人は、夜のタイミングが効果的

 

少し意外かもしれませんが、バナナにはリラックス効果があると言われています。

バナナには心を安定させる働きのあるセロトニンや、セロトニンのもととなるトリプトファンというアミノ酸、セロトニンを作る助けとなるビタミンB6などが含まれているからです。

このように、いつ食べるかによってバナナがもたらしてくれる健康効果は異なります。

自分の悩みやライフスタイルに合った摂取タイミングを見つけてみましょう。

 

まとめ

身近な食材であるバナナには、いろいろな健康効果があることがわかりました。

しかし健康にいいからといって、同じものばかり食べたり、必要以上にたくさん食べることは、良い食生活とは言えません。

バナナに限らず様々な食材を、食べすぎに注意しつつ、毎日の生活に楽しく取り入れてみてください。

 

この記事の執筆監修者

木村 眞樹子木村 眞樹子 先生
(総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医)

 
 
 
 

■経歴

都内大学医学部 卒業

大学病院で循環器内科、睡眠科に従事

現在は都内クリニックで訪問診療に従事し、内科・循環器科での診察、治療に取り組む

■所属学会

日本内科学会

日本睡眠学会

日本循環器学会

ページトップへ戻る