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患者さんが糖尿病を発症されたとき、受診された病院によっては「こういうものを食べてはいけない」と言われ、もしもそれが大好きなものだった場合「もう食べられないのか」と悲しくなってしまわれたことがあるかもしれません。

もちろん、そういった食事の制限を続けていけるなら良いのですが、当院の治療方針としては、そのように患者さんにとってつらいことを押し付けてまで治療を進めたいとは考えていません。

これまでどのような生活を送られてきたのかをきちんと伺い、患者さんそれぞれの価値観を尊重した治療を行なっていきたいと考えています。

同じ糖尿病の患者さんであっても、一人ひとり抱えていらっしゃるご事情は違います。これまでの糖尿病治療ではそこまでフォローする体制を作ることは難しかったかもしれませんが、当院ではすべての患者さんのお話をしっかりお聞きすることにしています。

なぜそんなことが可能になったかと申しますと、当院の糖尿病治療に携わるスタッフは全員が国家資格を有する管理栄養士・看護師であるからです。患者さん一人ひとりに担当をおつけして、これまでの暮らしやこれからの治療に対するご不安などについてきちんとお話を伺い、その方に合った療養指導・栄養指導を行なうことができるのです。そうすることで初めて、患者さんの想いに寄り添った治療ができると考えています。

日々の暮らしにおいて、好調な日があればあまり調子が良くない日もあるように、糖尿病治療への向き合い方にも波があると思います。そこは生活と密接にリンクしていて、大変な毎日を送っていらっしゃるときは糖尿病治療が億劫に感じられてしまうこともあるでしょう。

ただ、「もうこれぐらいでいいかな」と途中で治療をやめてしまうと、患者さんが気づかない間に症状が悪化したり、合併症を発症して不調になったりすることがありますので、やはり根気よく通院と治療を続けていただくことが大切です。

患者さんにとって糖尿病治療ができるだけ「億劫なもの」でなくなるよう、当院としても通院を少しでも楽しく感じていただくためにいろいろと工夫を重ねています。糖尿病治療は長い道のりになりますが、当院がしっかりサポートさせていただきますので、どうぞご安心ください。